フリマアプリ「ラクマ」で不用品を売ってみた

ここ4か月ほど(執筆時点)でフリマアプリ「ラクマ」を利用して家の不用品を20商品程売って来たのですが、フリマアプリを始めた動機や、売り手側としてやってきた事や考え方をまとめてみようかと思います。

家の不用品どうせ捨てるぐらいならフリマアプリで売ってお金に出来たらいいな、と考える人は多いと思います。

ただ、対面では無いとはいえ見ず知らずの人とのやり取り自体は発生するので、最初の一歩を踏み出すのは人によってはそこそこハードルが高い分野な気がしています。

なので、今回の経験談がその手助けとなればな良いな、と思って書いています。

※ここで記載する内容はアプリの使い方や梱包方法等、手順書的な内容には触れていませんのでその点ご了承下さい。
(そういった内容はすでに詳しい記事が色々とネット上にあがっているので、そちらにお任せしようかと思います)

フリマアプリとは?

この記事を読もうとした時点でフリマアプリが何かを理解して来ている方がほとんどのような気がしますが、念の為説明すると、「オンライン上でフリーマーケットのように個人間で物品の売買が行えるスマホ用アプリ」という事になります。(ほぼWikipediaの引用)

フリマアプリを始めた理由

  • 家の不用品の処分

一般的な動機付けではあるかとは思いますが、一番の理由がこれです。

自分の家には非常に物が多く、よくよく見るといらないもの多すぎるんじゃね?と今更ながら思い始めてしまったので、使わないもので空間が埋まり続けるのも嫌なので不用品を処分していく事にしました。

で、どうせ捨てるぐらいなら売ってお金に出来ないか?と思い始め(少し欲が出てきた)、ネットで調べてみると、個人がネット上で不特定多数に物を売れる手段として「フリマアプリ」という便利なものがある事を知りました。

スマホのみで各種手続きが来る上に、商品の発送もコンビニで気軽に出来そうなのが非常に良いな、と思い使い始めたのがきっかけとなります。

ちなみに、それに似た仕組みとしてヤフオクに代表される「ネットオークション」の存在は認識していたのですが、その言葉の通り商品を「せり」にかける事が前提なので、ただ物を売りたい場合の手段として何となく面倒さというか抵抗を感じてしまい、結局利用せずに今まで来ています。

  • 商売の第一歩としての経験を積む

過去記事「あいさつ!」でも触れたのですが、現在副業など、本業とは別の収入源を得たいなと常日頃考えていたりします。

で、以前とあるYouTuberが「値付けや売買の勘所を知る一歩としてフリマアプリが最適」みたいな事を言っていたのを思い出し、今回の不用品の処分の事と合わせてフリマアプリを始める動機付けがさらに増えた感じとなりました。

なので、フリマアプリで物を売る際、ただ売れれば良いという訳ではなく、最大限収益を出すためにはどうすればよいか?という視点で始める事にしました。

「ラクマ」とは?

今回「ラクマ」というフリマアプリを使用して商品を出品したのですが、その「ラクマ」について簡単な説明をすると、

  • 楽天株式会社が提供するフリマアプリサービス
  • 楽天IDがそのままユーザーIDとなる
  • 元々「フリル」という女性向けフリマアプリなのでユーザー層は女性が多め(らしい)

といったところになります。

ラクマを選んだ理由

フリマアプリの中でなぜ「ラクマ」を選んだのかの理由を書いておきたいと思います。

  • 販売手数料が安い

数あるフリマアプリの中で、ラクマの販売手数料は最安の3.85%(3.5%+消費税)6.6%(6.0%+消費税)というのが一番の理由になります。
(ちなみにメルカリでは販売手数料を10%取られる)

※残念な事に、2021年1月13日(水)00:00より、販売手数料が「6.6%(6.0%+消費税)」に改定されることになりました。とはいえ、それでも他のフリマアプリよりも安かったりします。

この手数料の安さは収益を上げる上での重要な要素であり、メルカリのユーザー数の多さといった優位性を加味しても自分がラクマを選ぶ理由としては十分でした。

  • 自分が楽天経済圏の住人である

私自身楽天が提供しているサービスを有効活用して生活しようとしている身だったりするので、何かしらのサービスを利用する時の選定の起点として、まず「楽天経済圏でお得に利用できるか?」が基準になっていたりします。

で、その観点でいうと、ラクマを利用する優位性として「楽天銀行であれば売り上げの振込手数料がかからない」という点が、住人的にはOKなんじゃないかなという判断に至りました。

(念の為補足すると、1万円未満は振込手数料が発生してしまう。ただその場合でも「楽天キャッシュ」に変えれば手数料は発生しない。)

他のフリマアプリだと基本振込手数料がかかるので、この点も大きな優位性と感じました。

売る立場としてやってきた事

ここからは今回自分が売り手として実行し、かつ効果があったと思われる事を述べていきたいと思います。

適切な値付けを行う

最大限収益を出せるようにする為には、現在どの程度の価格で取引されているかの「相場」を知る必要があります。

その為に横断的に色々なフリマアプリやサイトで同一商品の出品価格を調べていく事になりますが、その中で「すでに売約済みかつ一番高い価格」を選ぶようにします。

(ちなみに、特に取引量の多いメルカリを参考にする事が多いです)

上記の価格設定は需要と供給のバランスの取れた範疇での最高値となるはずなので、売り手側の立場としての最適な価格となるはずです。

仮にその値付けが高すぎてなかなか商品が売れなかったとしても、後から値段を下げるだけで良いので、最初から高めの価格設定をする事のデメリットはさほどないと考えています。

余談ですが、相場を調べる為に「Amazonマーケットプレイス」も見たりするのですが、そこで出品されている商品の価格は全体の相場観からしても結構高めに設定されている印象を受けます。

特に製造が終了してプレミア価格が付いている物は相場の1.5~2倍程度の価格が付いていたりするので、あまり参考にしない方が良さそうな気がします。

信用度を上げる

商品が売れるかどうかは、前述の「適切な値付けが行われているか?」が最優先事項であるかとは思いますが、仮に同じ商品が複数出品されている状況においては、その中でより信用度の高い出品者の商品が選ばれる事になるはずです。

フリマアプリは個人間で商品の売買を行う仕組上、自分の良く知らない、責任のある立場でも何でもない(はず)の出品者に対して不安を持つのは仕方のない事だと思います。

なので、そういった不安を取り除く為の施策が必要となります。

具体的な信用度の上げ方ですが、スマホアプリは購入者が商品を受け取った際に出品者に対して評価(ラクマの場合は「良い」「ふつう」「悪い」の3段階)を付ける仕組みとなっているので、そこでなるべく良い評価をもらい続ける事が基本的な手段となります。

その評価は個人の情報として残るので、この評価の数が信用の積み重ねという事になります。

で、その良い評価を積み重ねていく為には、

  • 迅速な対応 (質問への対応や商品発送をすばやく行う)
  • 丁寧な梱包 (発送時に商品が傷まないように)
  • 明確な商品説明 (傷などの状態も正確に記載しておく)

といった、誠意をもった対応を続けていくしかないと思っています。

(どんな商売でも共通する当たり前のことかもしれませんが…)

収益の出る商品のみ出品する

フリマアプリは出品の為の梱包や発送手続きを個別に行う必要があるので、その手間や費用に見合う収益が得られるものだけ出品するようにします。
(ここでの「収益」には取得原価は含めない。)

収益が出なさそうな商品は、まとめて古本屋等の中古買取店に売るようにしています。

で、実際の収益の計算(ラクマ基準)ですが、出品価格から各種費用

  • 販売手数料 (出品価格の3.85%)
  • 梱包資材 (OPP袋、緩衝材、封筒、段ボール等)
  • 送料 (発送方法やサイズ、重量による)

を差し引いた額となるわけですが、この額が梱包や発送手続き等、出品に伴う手間に見合う額面になりそうであれば出品するという形になります。

例えば、B5サイズの書籍を出品する場合、送料に大体 \700、梱包に \100 程度かかるので、仮に値付けが \1,000 だったとすると、

収益 = (\1000 * (1 – 0.0385)) – \700 – \100 = \161
収益 = (\1000 * (1 – 0.066)) – \700 – \100 = \134

となり、ほとんどうまみが無いので、この場合は \2,000 程度以上でないと出品しないようにします。

また、シリーズ物等、複数の商品をセットにしても価値が下がらないものはセット販売をする事でより収益を大きくする事が出来ます。

例えば \2,000 の本を単体で出品した場合、

収益 = (\2000 * (1 – 0.0385)) – \700– \100 = \1,123
収益 = (\2000 * (1 – 0.066)) – \700– \100 = \1,068

となりますが、\2,000 の本を2冊セット(合計\4,000)で出品した場合、重量が増して送料が\1,000に増えたとしても、

収益 = (\4000 * (1 – 0.0385)) – \1,000 – \100 = \2,746
収益 = (\4000 * (1 – 0.066)) – \1,000 – \100 = \2,636

となり、各商品を単体で出品(\1,123×2 = \2,246)するよりも収益が増す(この場合 \500 お得)事になります。

上記の例ではそれほど大きな差は出ませんでしたが、送料の増加を抑え(その価格帯の重量の上限を見極める)、梱包代を抑える(ホームセンターなどで大量に購入し単価を下げる)事が出来れば、さらに収益が増す事になります。

値下げ交渉はなるべく応じるようにする

値下げ交渉に応じるとその時点でほぼ商品が売れる事が確定するので、なるべく応じるのが得策と考えます

とりあえず現状の価格よりも安くなりさえすれば買い手側は満足してくれる事が多いので、提示された希望価格はあまり気にせず、現状から\500~\1,000程度値引きした額をこちらから提示すれば交渉成立に繋がる事が多いです。

ただ、出品直後や値引き直後等どうしても値引きしたくない場合は無理に応じず、その旨を正直に伝えてお断りするべきだとは思います。

なかなか売れない商品は再度適正な値段に修正する

商品がなかなか売れない理由はほぼその商品の値付けが相場よりも高いという事にあるので、再度現状の相場を調べて価格を落とす必要があります。

利用したフリマアプリ内ではその商品の需要が無かったという可能性もあるかもしれませんが、ユーザー数が一定数存在する以上、どんなニッチな商品でも需要はあるはずです。

なので、やはり売れない場合は価格設定の見直しをするのが効果が高いと思います。

(ただしフリマアプリ毎に得意な分野は存在するので、出品する商品によっての使い分けはやったほうが良いかもしれません。)

不用品の処分にはフリマアプリを利用すべき

一般的に、フリマアプリの方が中古屋に売りに出すよりも取られる中間マージンが低い分高値で売れる事が多いように思われます。

実際、私自身書籍やゲーム等の売却で総額10万円程度の売上(執筆時)を出す事が出来ました。

恐らく中古屋で出すとこの額の1/2~1/3程度には落ちるはずなので、少々の手間をかけてでもやる価値は十分にあるかと思っています。

また、冒頭の方で述べた「商売の勘所をつかむ」点で言っても、値付け、価格交渉、梱包、発送等の各種やり取りを経験することが出来るので、商売の経験駆け出しとしては非常に有益な手段であるように感じました。

フリマアプリ自体はスマホさえあればだれでも始める事が出来るので、「不用品の有効活用」の手段としてぜひやってみてはいかがかと思っています。

いや、ほんとネットって便利ですよね。(今更感)

一昔前(といっても10年以上ぐらい前か?)だと、フリーマーケットをやるには実際に出店スペースをお金を払って確保して、商品を持ち出して陳列し、そして対面で対話し、金銭のやり取りを行う必要があり…と、かなりの手間がかかっていたのが、フリマアプリだとかかる手間は梱包と発送(といってもコンビニに持ち込むだけ)ぐらいで、金銭のやり取りは管理会社が中間に挟まるので未受領リスクも回避出来、当人間のやり取りもスマホで完結といった具合に、ものすごく楽に始められる時代になったなと痛感しています。